18歳選挙権は、高校生だけじゃなく、社会全体のテーマ

いよいよ、改正公職選挙法が施行されました。

18歳選挙権時代がの幕開けの今、すでに有権者の人も、今回有権者になる人も、これから有権者になる人も、政治とは何か、よのなかに参加するということはどういうことかを、一緒に考えてみませんか??

そこで数回にかけて、「選挙のときに誰を選ぶか」というポイントと同時に、僕が大切にしている「よのなか参画三か条」についてお話させていただければと思います。



自分の軸をしっかり持つことは、よのなかを見るために必要な『生きる力と知恵』を養うということ

大人になれば、誰もがよのなかに参加をしますし、よのなかでは勤労や納税といった義務を負います。

僕自身は、成人になるまでに、責任感のある一市民となるための教育を行う必要があると考えています。

そういう意味では、学校はいわば、よのなかという路上に出るための「自動車教習所」のような役割があります。


自動車教習所には、「学科」と「実技」の2種類の授業があります。

それぞれには、路上に出たときに必要な知識を学ぶためと、実際に路上で車を運転することで感覚を養うという役割があります。

この「知識」と「感覚」という2つの力があって初めて、免許が交付される仕組みです。

そして、本来政治教育にもこの「知識」と「感覚」が必要だと考えています。


というのも、大学や高校で講演をする中で一番感じたのが、「政治感覚」が明らかに不足しているということでした。

様々な学校で講演をさせていただきましたが、たとえば進学校であれば、なんとなく知識を豊富に持ち、政治に関心を持っていそうな感じがします。

しかし、それでも「知識がないから」「あまり知らないから」と選挙に抵抗を感じる生徒は、決して少なくありません。

そういった声を聞く中で、政治教育に足りていないのは、情報や知識よりも、「政治感覚」を養うトレーニングが足りていないことだと気づきました。



18歳選挙権は、高校生の変化ではなく、大人も含めた変化であるべき

(写真はcivicの様子。身近なテーマを年齢関係なく議論をし、意思決定をしている。)


政治の仕事は、「話し合い、決め、行動をすること」

そのため、感覚を養うためには、「意思決定をすること」「実際に行動すること」の二つが必要になってきます。


意思決定をするには、議論をすることが必要です。

議論をするときにはぜひ、「自分の意見を素直に出すこと」「周りと意見を認め合うこと」を大切にしましょう。

多様な意見を受け入れ、自分の考えを「シンカ」させていくことで、(=自分の軸)がしっかりとしてきます。


18歳選挙で変わるべきは、高校生ではなく大人も含めた社会全体です。

「意思決定」と「行動」は、小さなコミュニティほど実現が可能です。


そこで、まずは家庭の中から、政治感覚トレーニングを始めてみてはいかがでしょうか??

例えば、予算が10,000円ある中で、次の休日の家族の過ごし方を考えるというのも、お金の使い方を考え、家族というコミュニティを良くしていく働きといえます。

このように、知識は学年や環境に応じてついていきますが、感覚は小さなころからつけていくことができます。


自分の軸を持つことは、一朝一夕ではできませんが、難しい政治の話をしなければ身につかないこともありません。

ぜひ日ごろから、また身近なテーマから、「政治感覚」身に着けていきませんか??