『どうして教員ではなく、NPOという仕事をしているんですか?』

2019年3月18日


13年前の自分と今を比べたときに、本当に不思議な気持ちになることがあります。

「社会が好き」という単純な理由で教員を志しながらも、自分が置かれた現状を踏まえ、心のどこかで「どうせダメだろな。」という諦めの気持ちと、何か本当にいろんなことがどうでもよくなって、自分史の『暗黒時代』に足を踏み込んだ、高校から大学生にかけての頃。

あれから13年たち、自分が「教員じゃない」立場の学者となり、「学校じゃない」ところで社会を教える仕事をしているとは、本当に考えられませんでした。


僕の場合、今のこの仕事は、自分が学生時代に「どうして勉強ってするんだろう」という疑問を持っていたことがきっかけです。

そもそも、「教員になりたい」と思っている人が、「なぜ勉強をしなければいけないのか」という疑問を持つなんて、矛盾してますよね。

しかし、「自分がやりたいこと」にうまく向き合えない自分に、「自分らしさ」を教えてくれた人がたくさんいたからこそ、今があるんじゃないかなと思っています。

そして、そういったたくさんの方の支えをいただき、「教員じゃなくても社会を教えられる」仕事を見つけ、また、ある意味自分で作っていくことができました。


個人的に、社会と自分の関係を考えるうえで大切なことは「掛け算」だと、この活動をしながら実感しています。

「自分がやりたいこと」と「自分らしさ」を掛け合わせて生まれるものが、新しい“なにか”につながるからです。

しかし、「自分がやりたいこと」は「社会のニーズ」に左右されるところがありますし、「自分らしさ」を見つけることは周囲の刺激があるからこそできるところがあります。

仕事は時代のニーズによって大きく変わります。

だからこそ、「今ある仕事ベース」ではなく「社会に生きる自分ベース」で活動の仕方を考えて実現していくことが大切なんじゃないかなと考えています。