そろそろ「学生ボランティア」の意義を問い直していくことも必要だと思う。

NEXT CONEXIONの活動にメンバーとして参加している中高生や大学生と関わっていると、時々違和感を覚えることがあります。

それは、「市民性や主権者意識を涵養する『社会貢献活動』であるNEXT CONEXIONという社会に、学生たちは参画していないことがある」ということです。

そういった学生は、NEXT CONEXIONのミッションを「客観的」にしか見ていません。つまり、何となく理解しているけれども、決して自分事として捉えていないと感じることが多いです。


ただ、こうした事例はNEXT CONEXIONに限ったことではないんだろうと思います。

ボランティアという社会貢献活動に参加する学生の中には、「学校から勧められた」という学生も多いと思います。

しかしそれは「進学や就職に有利になるから」、もっと踏み込むと「話題作り」という理由があるのでしょう。つまり、学校にとってボランティアとは、そのような「経験をする場」という理解が強いのだと思います。

しかし、それだとあくまで「社会経験活動」ということになり、「社会貢献活動」ではありません。つまり、ボランティアの趣旨を踏まえると、自分たちが「都合の良いタイミングで」「ただ参加する」だけのボランティアは、個人的にあまり価値を感じていません。


ボランティアに参加する学生には、まずはそもそも「社会に参画」し、「どういった貢献」をしたいのかを意識させることから始める必要があるんだろうと思います。

例えば、うちの学生も「何をしたいの?(WHAT)」という回答はすぐ答えれます。また、「なぜしたいの?(WHY)」の回答もすぐ答えます。

しかし、多くの場合「WHY」の回答があやふやで固まっていないことが多いです。それは自分は「社会に参画」しているのにその「当事者でない」というある種の矛盾から生じる現象だと思います。

まずはボランティア=社会貢献活動に関わる以上、「社会に参画する」ことと「自分も当事者である」ということの矛盾がないようにすることが大事なんだろうと感じています。


もちろん、学生たちにはこういう問答を社会貢献活動の際の面接試験のように捉えてほしいわけではなく、最初は「経験として」「気軽に」関わってみるので良いと思います。

参画することのSTEPは低いことに越したことはありません。

ただ同時に、ここで何を学び、自分は将来どのように貢献していくかを次第に考える力を育んでいく必要あると思います。

SDGsなど、子ども達にとっても社会貢献が身近になってきた今、学校と地域がより連携をし、そういった本来のボランティア・社会貢献活動と教育の関係についても改めて考えていかなければいけないんだろうと感じています。