こどもの日を前に

ここ数年、こどもの日が近づくと一丁前に、未来のことをよく考える。

「こどもたちが安心して生きていけるよのなかを残したい」

そんな想いが、自分の心に本気で根付きはじめている。


「こどものために何かしたい」

そう話す若者に出会う機会が増えた。

でも時々、思う。

「こどものために何かしたい」とはどういうことなのだろうと。


例えば以前、こんな会話をしたことがある。

「こどもタウン(現:WE CITY)は、こどもたちのためになると思う?」

「はい、もちろん。」

「どうして?」

「だって、リアルなよのなかが学べるから」

「そっか、ところであなたはそのために「どんなリアル」を学んでるの?」

その問いに、返事が返ってこないことは少なくない。


こどもを“外から変える対象”として見ているうちは、いつかその立ち位置が揺らぐ。

できれば、それは早く揺らいでくれたほうがいい。

そのとききっと、見えてくるから。

自分自身も、「よのなか」というとてつもなく大きな箱庭の住人なんだということに。


Wonder Educationの活動は、何か大きな構造を変えようとしているわけじゃない。

むしろ、取り組んだ結果の先に、不均衡なままの構造を支えてしまう可能性だってある。

それに戸惑う人もいる。

そんな人に、僕は伝える。

「政治に参加しよう」

「そして18歳になったら、必ず選挙に行こう」と。

それが、誰にでもできて、いちばん大切なアクションだから。


未来のこどもたちが、ちゃんと“自分”を社会の中に置いて生きていけるように。

そして、5月5日が、こどもの未来を“自分ごと”として考えられる、そんな一日になりますように。